留学体験レポート(KODAKA WATARUさん)

留学概要

年齢(留学時) 14歳~18歳
学年(留学時) 中2~高3
留学の種類 正規中学・高校留学 / 野球留学
時期・期間 2010年8月~2014年10月

不登校のつらい日々から、オーストラリア・カウラでの中学校長期留学に飛び込んだ少年とママのスサマートーリーです。子供の勇気と潜在能力、ママの愛情がいっぱい感じられ、私たちも学ぶことが多い感動の記録です。

  • プロローグ
  • カウンセリング
  • サマー短期留学
  • 再び退屈な日々
  • 長期留学へのスタート
  • 門出

プロローグ

写真
私が初めてワタルくんに会ったのは、2009年の夏休みが近いある日のこと。ママから「中1の2学期初めから、中2の1学期まで丸1年間学 校に行っていないので、夏休みに何かのきっかけにならないかと留学を考えたのですが…」とご相談を頂いたのです。お子さんと直接お話しをしてみる必要もあ り、カウンセリングのため三軒茶屋のカフェで待ち合わせ。わが子と同じ中2の男の子だけど、何があったんだろう。…スペシャルなケースではあるので、私も あれこれと考えました。
やがて、ママと一緒にワタルくんが到着。第一印象はいい顔に、いい笑顔。いい意味で、普通の中2の男の子でした。 …でも、1年間学校に行っていないとは。

 

留学データ(渡航3回のうち1回目)

日程 2009年7月31日~8月23日
行先 オーストラリア カウラ市(カンタス航空1人旅サポート利用)
宿泊 農園ステイ(エドワードガーデン)
学校 私立学校St.Raphael’s School
余暇 アクティビティとしてテニス

カウンセリング

 学校に行きたくない理由についても、ある程度は話してくれました。こんなにいい顔をした普通の少年が何故…という気持ちは消えませんでしたが、徐々に理解できました。 学校でイヤなことが少しずつ積もって、一度学校に行かないのが楽になってしまうと、その後行く機会を失ってしまう…。とてもシンプルで誰にでも起こりうることなのだと思いました。

そして私はその日、事前に聞いていたお話から3つの選択肢を用意。 1つ目は、ハワイのティーン向けキャンププログラム。サーフィンやロッククライミング、スケボーといったアクティビティをメインにしたコースもあり、日本の都会で生活しているティーンには特に、新鮮なハワイ自然体験になるもの。 2つ目は、ニュージーランドの語学学校プログラム。こちらも大自然の中でさまざまなアクティビティを体験できる。教育熱心な日本人校長先生や常駐日本人スタッフのサポートを受けながらローカルのお宅にホームステイで過ごすもの。 3つ目は、その頃私も出会ったばかりだった、オーストラリアカウラ市の農園滞在プログラム。小さな街の小さなコミュニティで、田舎の人々の交流の濃さ・温かさが経験できるもの。

そして…3つの選択肢のプリントをざっと見ただけのワタルくんは、カウラ・エドワードガーデンのプリントを手に、はっきりと「ボク、ここに行きたいな」と言ったのです。 留学 に興味があるわけでも、ないわけでもない。…と、さっき言っていたばかりのワタルくんの、はっきりした意思表示。何に惹かれたのか定かでありませんが(田 舎?!)ご本人が行きたいと思ったところがベストです。そして私も今回の行先にはベストだろうと思っていた所だったので、行先はすぐにオーストラリア・カ ウラの方に向きました。 もしかしたら長期で通うのも1つではないだろうか、と私は初めから感じていたけれど、今回ワタルくんの流れを見ていると、彼は本当に何かカウラにご縁が あったに違いないと思います。私はあまりこういう運命論のようなことは信じないんだけれど。そしてこの時点では、ワタルくんもママも、カウラで中学卒業を 目指すことになるとは全く思っていなかったことでしょう。

サマー短期留学

三軒茶屋での出会いから4週間後、ワタルくんは初めてのオーストラリア単身留学へと出発して行きました。 フライトではカンタス航空の一人旅サポートを手配(通常13歳以上は一般旅客として扱われスペシャルケアはしてもらえません。カンタスのみ、リクエストすれば14歳でもサポートしてくれます)。 ワタルくんの場合は、英語習得目的でもなかったかので「とにかく楽しく過ごしてもらうこと」を主目的に留学を組み立てていきました。

そして皆の期待通り、 3週間の滞在中ワタルくんは休むこともなく学校に通い、クラスの仲間たちと交流を深めてくれました。最終週には毎日「もうあと○日か。2学期からは、学校 にいってみようかな…」とつぶやいていたそう。 自分で撮った写真を厚いアルバム一冊に収めて、クラスではかわいい女の子たちともたくさん写真に納まり、思い出をいっぱい作って帰国。 帰国後、中学校の2学期開始まで2週間弱。ママも私も、これをきっかけに気持ちが変わって学校に行けるようにならないだろうか…そう願って過ごした夏休み終盤でした。

再び退屈な日々

9月1日、始業式。その次の日だったでしょうか… ママに電話を入れた私。 ママの返事は、「やっぱり学校に行っていってないんです。」   3日、4日と日が過ぎる。ワタルくんが学校に行く様子は、やはりないようでした。 「帰国した直後は、元気で生き生きしていたのに、日が経つにつれ、退屈そうで元に戻っていくようです…」 ママは寂しそうにそう話してくれました。   2期制の私立中学校は夏休み明けにすぐ、前期の期末テストがあります。 以前から、このテストを受けなければ、そろそろ登校しないままの在籍も難しくなると学校から言われていると、ママからお聞きしていました。 それならば… 私は初めから考えていた方向でカウンセラーとしての心を決めました。ワタルくんとママに、長期留学を目指すことを勧めようと思ったのです。 無理して日本で学校に通おうして辛い思いをするのではなく、海外で通ってもいいのではないか…私はそう思っていました。 …とは言っても、それはご家族に大きな負担となる選択でもあるから、カウンセラーとしても慎重にならなくてはいけないことはよくわかっていました。

テストまであと数日というある日、私は再びワタルくんとママと待ち合わせ。 この日、私には決意がありました。 ワタルくん本人に、日本で学校に行く可能性があるのかどうか、気持ちを聞いてみること。もしないなら、カウラで中学校卒業を目指したいという強い気持ちがあるかどうか。ワタルくんが長期留学したいと言った場合、経済的に、ご家庭の状況的に、送り出してあげられるかどうかをママにお聞きすること。 ひとたび長期留学に足を踏み入れたら、否応なく支払わなければいけない費用が次々に発生します。親御さんには大きな負担になるし、何よりまだ14歳の息子さんが、手元にいなくなってしまうのです。それは親御さんにとっても大きな決意と覚悟のいること。 そんな思いでお2人に会った私。 ワタルくんは、お家ではどう話していたのかわかりませんが、私にはっきり「カウラで中学校卒業を目指したい」と話してくれました。それに対してママは優し く、そうなの、それなら私たちはそれで大丈夫です。…言葉は違ったと思いますが、お2人の留学への強い思いがはっきり確認できたと感じました。

まだ中2のワタルくんが、1人でもカウラに行くと言い切ることに感心し、そんなワタルくんを1人で行かせようと仰ったママの勇気と優しい言葉に感動しました。 子供の将来を思うと親はこんなに強くなれるんだな…って、ママにはいつもそう教えられています。 そして私は、これだけは理解してもらおうと思ってきたことを伝えました。 「カウラで中学校に入って卒業を目指すのであれば、現在の学校からきちんとした形で転出することが条件。 1年間分の成績がついていないわけだから、今回のテストは必ず受けて、成績証明書に何らかの形で成績が入るように学校と交渉することが必須だということ。 そのためには、数日後からに迫った、2年生前期の期末テストを絶対受けなくてはいけない」ということ。

その日から、頑張り過ぎることなく勉強していたワタルくんは(ママにお聞きしました)、 テスト開始日から3日間、見事に学校に通ってくれました。 試験は学校の配慮で別室で受けることができたそう。 留学を望めば、どんなにつらいことでもできるはず。それは私の信念だけれど、ワタルくんがそれを本当にやってくれました。 ワタルくんの決意と勇気に感動させられた3日間。支えたママにも、本当に頭が下がりました。

長期留学へのスタート

留学データ(渡航3回のうち1回目)

日程 2009年7月31日~8月23日
行先 オーストラリア カウラ市(カンタス航空1人旅サポート利用)
宿泊 農園ステイ(エドワードガーデン)
学校 私立学校St.Raphael’s School
余暇 アクティビティとしてテニス

 

カウラで中学校卒業を目指すことで、ワタルくん本人も、サポートする周囲の人々も心は決まりました。そんな矢先、私たちはここで大きな壁を経験することに。 それは、「中学校卒業までの長期留学志望」と伝えた瞬間に、受け入れ校の反応が変わったのです。それは… 受け入れる学校としては、数週間の短期留学生であれば、学習面で向上させる必要も責任もなく、文化交流をさせてあげればよい。 それは自校の生徒たちにとても貴重な機会となるし、受け入れも人数枠の問題さえなければ比較的簡単にしてくれる…という訳です。 ただ卒業を目指した長期留学としての受け入れとなると、英語のフォローアップから、クラスについていけるように引っ張る教科の指導が必要になり、学校としての責任も生じるため、受け入れも慎重にならざるを得ない、ということです。

このSt.Raphael’s Schoolは、地域では有名な教育熱心な良家の子女が集まる学校なのだそう。校長先生の言葉から、そんな誇りも見えたりしました。 結局、長期留学として初めて受け入れをお願いしたこの時、学校からはやはり「親御さんとの意思統一を図りたい。あくまで、今回も留学目的は文化交流ということで受け入れたい」と回答があり、私たちも少々撃沈された気分でした。日本で学校に行かないのであれば、現地のスケジュールに合わせて一日でも早く勉強を始めるべしと、心を決めて出発していった2度目の渡航でしたが、そんな予期せぬ学校の反応の変化から、学校にはすぐに通えない状況になってしまいました。 St.Raphael’s Schoolは古い教会併設の伝統校であり、なんと教会側との協議にさえ発展してしまったそうです。学期初めに合わせて大急ぎでカウラ入りしてきたワタル くんを前に、学校に通わせてあげられない状況で苦労されたのは、現地のお父さん、ヒデさんでした。学校からは待機を言い渡され、ヒデさんのもとで勉強した りテニスをしたりと過ごされたそうです。それなりに楽しく過ごされたようですが、心の中は辛かったことでしょう。 静かに待つこと2週間(静かなのは東京サイドですが)、やっと受け入れ許可が出たと連絡がありました。 それも、長期留学として受け入れるとの返事。 恐らく現地で気が気でなかったヒロさんの努力に感謝。

2週間遅れで学期をスタートし、2009年も終わりが近づいた12月。 現地ヒロさんより、ニュースが届きました。 ワタルくんの長期留学が本格的に認められ、学生ビザの申請に必要な「入学許可証」が発行されたというのです。これで、ワタルくんもビザを申請・取得し、本腰を入れて卒業を目指すことを学校が正式に許可してくれたことになりました。 めでたく長期留学への切符をつかんだワタルくんは、クリスマスを前に帰国。 苦手だった牛乳も飲めるようになり、ひと回り体が大きく、逞しくなっての帰国だったそう。 ママは、オーストラリアでのワタルくんは、お家にいる時の息子さん・ワタルくんとはどこか違うようだ…と少し寂しいようですが、ワタルくんの、ママや家族 を支えにしている心の奥底に変化はないのですよ。ちょっとワタルくんが自分の幅を広げ成長していくスピードが速いだけ。留学って本当にそういうものだと思 うのです。

門出

そして2010年1月20日、ポカポカの小春日和。ワタルくんは、いよいよ新学期スタートのため、カウラに向け3度目の出発。 年齢通りの学年に入り長期留学生としてのスタートです。…目指すはとにかく、中学校卒業。 学年をすぐに上げ下げしてしまう海外のこと、勝負はこれからが本番なのです。 ***   これが、サポーターの私・ママ・ワタルくんご本人とご家族皆さんの中学校留学出発までの記録です。 私は留学カウンセラーとして、ワタルくんの成長を見守らせて頂けることをこの上なく幸せに思っています。 ワタルくんが、オーストラリアで笑顔で中学校卒業となりますように…。 そう願い、これからも応援していきたいと思っています。

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